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Archive for the ‘メモ 覚え書き’ Category

虹蔵不見

 

坤為地

本日は、二十四節気の小雪、七十二候では虹蔵不見(にじかくれてみえず)。
旧暦10月の中日。

10月は坤の卦に当たりて、すべて陰。

神無月たる所以なり。
天の気は隠れ、ひっそりと静まる月。虹も現れにくいのでしょうね。

メモ書き 離人・現実感喪失症候群

離人・現実感喪失症候群について

Depersonalization-Derealization Syndrome

症状
離人症状
・自分が自分でない感じがする
・すべてのことに実感がわかない
・心が動かない感じがする
・いきいきとした感じがない
・これまでの自分と感じ方がどこかが違っている
・自分の意思の通りに身体は動くけれど,自分のもののように感じられない
・暑いとか寒いとか,嬉しいとか悲しいとか,わかるけどピンとこない
現実感喪失症状
・風景に現実感がない
・確かに自分が見ているのに,自分で見ている感じがしない
・これまで通りに見えているし,聞こえているけれども,何かが違う
・ヴェールに包まれたみたいで,周りから隔てられている気がする

特徴
離人症状は稀なものではなく、
疲労時、薬物影響下、宗教的影響下で一過性に現れることがある。
ストレスの強度を減じて自我を守るという作用から、症状が出現すると考えられる。
元気がない、仕事ができない、疲れが取れない等、軽いうつ症状を訴えることが多い。
他の精神病を伴うことがある。うつ病、統合失調症など。
症状が持続性または反復性に出現する。
この症状が誰かによってもたらされたり強いられたりしたものではなく,みずからの精神内界の変化によって生じていることを患者が理解している。
生活への支障
離人感や現実感喪失による本人の苦痛は強いが,日常生活に支障をきたすことは少ない。
症状に悩まされながらも適応を保って社会生活を続けていることが多い。
症状の経過と治療
症状の出現時期
はっきりと「何月何日」と示すことが出来る場合や、

「気が付くとそうなっていた」とゆるやかに発症している場合など、発症はいろいろ。

どんな経過をたどるのか
短期間の一過性のものから長期に持続するものまであり,明言することは困難である。
しかし、長期に持続しても社会適応に影響することは少なく,自然に軽快することが多い
症状は薄紙を剥ぐように徐々に薄まり,その過程は意識しにくい。
治療
確立した治療法は無い。
薬物療法には限界があり、症状の消退を目標とすることは難しい。
薬物療法は、症状に対する不安を軽減する等の補助的な役割に留まる。
治療目的は、

症状によって支障をきたしている生活機能の改善、

随伴する不安や抑うつの軽減、

他の精神疾患が出てきた場合の見守りである。

現実での適応能力が高まれば,医療の必要性が軽減しているものと判断し,受診間隔を延ばし,終結へ至る。

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東洋医学では、ヒトの精神を気の働きの現れとして捉えている。
五臓六腑の営みがココロの状態に影響しているのだ。
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肝之藏は、臓腑の気の調節を担っている。
感情の高ぶりが肝之藏の調節力を超えた時、病となってしまう。

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本来、魂魄の分離は死を意味するので、
離人の場合はこの状態とは考えられない。

しかし、施術においては魂魄関係の歪と捉え、

魂を司る肝と魄を司る肺との関係を調えることを主として行う。

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施術を継続することで、
先ず体調が改善されてゆき、精神的に安定する方向へと向かっていく。

決して焦らないことだ

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参考
臨床精神医学 第40巻増刊号:238-241,2011

メモ書き 高齢者の尿路感染症

肺炎と並ぶ重要な病態

起炎菌の同定と適切な抗菌薬の選択が重要

高齢者特有の排尿環境や病態の理解が大事

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感染症全体の4割を占める。

ほとんどが腸内細菌属によって引き起こされる。
大腸菌 腸内細菌、グラム陰性桿菌
クレブシエラ属 土壌や水中に生息、グラム陰性桿菌
セラチア属 土壌、水中、動植物中にみられる、グラム陰性桿菌
Citrobacter属
Enterobacter属
など

ほとんど外因性
外尿道口からの逆行性感染

女性は、解剖学的特徴から感染源多い

膀胱内での菌の繁殖から
上行性に感染し腎盂腎炎に至る。

膀胱炎だけでは、発熱しない。
腎盂腎炎は、高熱(39-40℃)

実質臓器への感染から血行性感染が起こり有熱症状が出る。
腎、副腎、前立腺、精巣、精巣上体

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・高齢者が尿路感染症になりやすい理由は?
下部尿路閉塞
膀胱機能低下などの排尿機能低下
飲水摂取量の低下
ADLの低下
免疫力の低下
尿道へのカテーテル留置

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ウロセプシス
重症化のプロセス
血行性感染

菌血症

敗血症

ショック
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尿路感染症の分類

症状の有無
無症候性細菌尿
症候性尿路感染症

臨床経過から
急性
慢性

基礎疾患の有無
単純性
複雑性

感染の部位
上部尿路感染症(腎盂腎炎)
下部尿路感染症(膀胱炎)

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尿流量の減少により
尿路局所の防御機構の低下から
複雑性尿路感染症の頻度が高まる。

複雑性尿路感染症に関わりうる主な基礎疾患
尿路結石
神経因性膀胱
尿管狭窄
尿道狭窄
膀胱がん
尿管腎盂がん
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治療
速やかに抗菌薬治療やドレナージが必要
『JAID/JSC感染治療ガイド2014』に尿路感染症における治療ガイドラインがあ
る。

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単純性と複雑性では、治療に対する考え方が大きく異る。
単純性尿路感染症の分離菌は、グラム陰性桿菌が多い。
大腸菌が全体の7割

よって、大腸菌をターゲットにして抗生物質を選択する。
一般に、薬剤感受性は良好。
近年は、1割程度が薬に対して耐性を示す。
複雑性尿路感染症の場合は、薬物耐性は高い傾向

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単純性尿路感染症
基礎疾患のない宿主において
細菌が尿道および腎に逆行性に感染することで発症。
通常は、抗菌薬の投与で治癒

複雑性尿路感染症
尿路に基礎疾患がある宿主に感染。
基礎疾患があるかぎり、
再感染や再燃の可能性が高い。
治療の基本は、基礎疾患を解決すること。
漫然と、抗菌薬を投与することは、
耐性菌予防の観点から慎むべき。

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急性単純性腎盂腎炎
腎排泄型の薬剤を選択
軽症例では、外来・経口薬で7-14日間
重症例では、入院・注射薬で14日間投与する。

治療開始3日後に効果判定。(抗菌薬投与から解熱までに72時間程度かかるのが一般的)
注射薬の場合は、症状寛解後24時間を目処に内服薬に変更。
合計で、14日間投与する。

効果の判定は熱だけを参考にしない。症状に加えて一般尿検査値、細菌数減少、亜硝酸塩減少、グラム染色で菌が見られなくなった等を参考にする。

地域特性を考慮。地域での耐性菌の情報やどのような抗生物質が有効化などを知っておくと効果的に薬を選択できる。

腎盂腎炎は敗血症ショックの原因となるので、外来での治療の場合は細やかな通院が必要。

抗菌薬を投与前に、尿培養に加えて血液培養をしておくと、

薬が効かなかった場合や再発時の抗菌薬選択の参考になる。

 

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ウロセプシス(尿路原生敗血症)
尿路感染症から生じた敗血症。
全敗血症の1/4

腎盂腎炎の2-3割が菌血症へ

多くは院内感染の尿路由来
9割以上が尿路留置カテーテルに関連。
先行する膀胱炎や
発熱を含む腎盂腎炎・前立腺炎・精巣上体炎の症状が見られる。

ショック状態を伴うことがあり
血行動態に注意が必要

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予防
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尿流の確保
尿管の内圧を上昇させない

残尿なく排尿できてるか
一日の尿量を把握

排尿状態の改善には
ADLの改善
特に、上体を起こす座位や立位の時間が重要

人から産生される尿は、尿管蠕動運動と重力によって下部尿路へ運ばれる。こ
の蠕動運動は臥位の状態では効率的に機能しない。

人体の構造上、排尿は座位もしくは立位が効率が良い。
臥位では排尿困難で残尿の可能性高い。

ベッドアップや体位交換による体動のみでも効果ある。
排尿自立や誘導は非常に重要

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ほぼ寝たきり状態では

時間を決めてのおむつ交換になると思うが、

排便が確認されたら

速やかに便を取り除き、便が尿道に付着したままにしないことだ。

 

 

 

参考

1. 泌尿器疾患における感染症対策-高齢者と尿路感染症-

Geriatric Medicine, 2015.53(3): p. 247-254.
2.  高齢者に多く見られる尿路感染症の特徴と疫学.
Geriatric Medicine, 2012. 50(11): p. 1279-1284.
3.  人体常在菌. 医薬ジャーナル.