元気という視点で身体をみる

 

敬老会

小生の両親が住んでいるマンションでは、住人同士のコミュニケーション作りにとても力を入れていて自治会を組織しています。

七夕やクリスマスなど年間を通していろいろな行事が行われていて、先日そこの敬老会で健康についてのお話をさせていただきました。

その内容を一部編集して掲載いたします。

************************************

【元気とは】
東洋医学では、病をみるに当たり、身体全体をまるごとみていきます。
また、体だけというよりもその人全体をみていくという特徴があります。

では、全体をみるという時に、どのような視点でもって、その人を診ていくのでしょうか。
それは、「元気」です。
「元気」は、私達にとても馴染みのある言葉ですね。「…さんは、最近元気ないよね」とか「いつまでもお元気で…」など、いろいろな状況で使用されます。

それでは「元気」とは、いったい何でしょうか?
元気とは、「生きて往くために必要な力」です。

元気とは
元気が無いと、自分の生命を全うすることが出来ません。
病気になっても、治ることが出来ません。
この元気には、成長修復という大きな働きがあります。

【健康とは】
それでは、「健康」を元気という視点から考えてみましょう。
健康とは、元気が体中に満ち溢れている状態です。
その上、循環して隅々まで到達していることが大事です。

元気が満ちて隅々まで達すれば健康だ

元気が満ちて隅々まで達すれば健康だ

【病とは】
一方、病とはどんな状態でしょうか?
病とは、健康の反対。元気が減っている。また、滞っている状態です。

病とは

五臓のどれが元気不足なのか、どの経絡が滞っているのか。鍼灸や漢方の診察で常に考えられているのです。
【治療とは】
元気が不足していれば補い。
元気の流れが滞っていれば通します。

治法
【元気の状態】

元気と年齢
元気は、年令によって変化していきます。
この世に生まれ出る時、父と母の元気を分けてもらいます。
それが自分の元気の種となるのです。
最初は、とても小さな元気が成長とともにどんどん大きくなっていきます。それに伴い、体という器も大きくなります。成長期です。
しばらくすると、元気はピークを迎えて器の大きさが定まります。壮年期です。
そして、徐々に元気が少なくなる老年期に入ります。
最後は、元気が散り散りになってその生命を全うします。

元気が多くなる成長期、変わらない壮年期、減る老年期では、養生の考えを変えなくてはいけません。

成長期。此の時は、器はモロイが修復力は旺盛です。鍛錬の時期。どんどん鍛えて、壊して修復。壊して修復。修復するときにその負荷に耐えうる体へと強化されていきます。この時期にどれだけ鍛えたかが、その人の成人期以降の器の状態に非常に影響を持ちます。ただし、負荷をかけすぎて器が破壊されると修復困難となるので注意が必要です。

適した負荷は個人により異なります。

壮年期。成長期に作った器に気をどんどん充実させていく時期です。器は強靭で多少の負荷にもびくともしません。器は大きくならないので、負荷がかかると器の中で元気が熟成されて、人としての深みが出てきます。

老年期。器はもろく弱くなってきます。加えて、修復力も弱くなります。
この時期は、薄氷を踏むがごとく、元気を減らさないようにまた、器を壊さないように気をつけなくてはなりません。
【元気が減る時】
元気が減るのは、疲れた時です。
肉体的な疲れよりも精神的な疲れはさらに消耗します。
特に、怒り、憂い、は元気を減らします。

老年期の、養生については貝原益軒の『養生訓』八巻:養老に詳しく述べてありますので、興味の有る方は参考にされると良いでしょう。
【元気がある場所】
元気がしっかりと身体に充実しており、隅々までちゃんと循環して行き届いておれば健康であります。
では、
生命の活力、元気は身体のどこにおさまっているのでしょうか?
それは腎です。
腎臓には、血液を濾過して尿を作る大切な役割があります。それだけでなく、東洋医学では元気が腎におさまると考えます。

元気のある場所
元気が減ってくると腎の働きに影響してきます。
【元気を外から見る】
体の中の状態は、かならず体の外に表れていて腎の状態も例外ではありません。

腎を候う
その場所は、耳です。
立派な耳を、福耳と言いますが、此のような人は両親から頂いた元気が旺盛です。
元気が衰えると、耳が遠くなります。
次に腰です。
身体の元気は腰の当たりから全身へと流れ出てきます。腰は大事な要衝です。
腰のいろんな症状は、腎の弱りを表します。
骨や歯も関係します。骨粗鬆症や歯が抜けたり割れたりするのもも腎との関係で説明できます。
身体との関係だけでなく、心の状態とも深く関係します。
腎は、恐れや驚きと関係があって、元気が衰えると恐がりになったり、驚きやすくなったりします。逆に、怖い経験たとえば大きな地震を経験したりして元気が大きく損なわれるということもあります。
【疲労の影響】

疲れにご用心
過度の疲労は、元気を減らします。特に精神的な疲労。怒り、憂い、驚きは影響が大きいです。

心安らかなれば、いのち長しです。

怒りは大敵
【食べものと養生】
養生を考える場合
腎を元気にしておくことが大事です。
以下に、腎が元気になる食べ物を紹介しますので
参考にされてください。『現代の食卓に生かす「食物性味表」:日本中医食養学会編』より抜粋。

*****
元気(腎精)を補う食物 

*****
・穀類・豆類・いも・でんぷん類
【平】黒米、八つ頭
【温】なたまめ
【涼】小麦
・野菜類
【平】枝豆、カリフラワー、キャベツ
【温】マッシュルーム
【涼・寒】ゴボウ、ゼンマイ
・果実類
【平】プルーン、ぶどう、ブルーベリー
・魚介類
【平】うなぎ、貝柱(乾)、さざえ、さより、ししゃも、すずき、すっぽん、どじょう、なまこ(乾物は温)、まながつお
【温】いとより、えび、たい
・肉類・卵 
【平】豚肉、烏骨鶏の肉【温】クジラ、鶏のレバー 、烏骨鶏の卵
・種類・甘味類・嗜好品・調味料
【平】カシューナッツ、黒ごま
【温】栗、 ウイキョウの種
【涼】オイスターソース
※冷え性の人は、特に【温】のものを摂取して【涼・寒】のものは控えましょう。

投稿者プロフィール

admin
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
You can leave a response, or trackback from your own site.

Leave a Reply